日本を代表する作曲家の服部克久(はっとり・かつひさ)さんが11日、死去したことが分かった。83歳。東京都出身。 【写真】親子3代初の共作に笑顔で写真に納まる(左から)服部百音、服部克久氏、服部隆之氏 国民栄誉賞を受賞した作曲家の服部良一さんの長男として生まれた。パリ国立高等音楽院で音楽を学び、テレビの創生期から活動を開始。日本テレビ「サンデーダーク」、フジテレビ「ミュージックフェア」などの音楽を手掛けた。
1983年に「音楽の自然食」をテーマにしたインストゥルメンタルアルバム「音楽畑」シリーズの発売をスタート。90、98年と2度の日本レコード大賞企画賞を受賞した。昨年9月発売の22作目「音楽畑22 The Final?」には、克久さんと長男で作曲家の隆之氏(54)、孫娘でバイオリニストの百音(もね、20)の服部一家3世代が初共作した「ル・ローヌ(河)」が収録された。3人でのレコーディングを終えた克久さんは当時、スポニチ本紙の取材に「孫も息子も一緒で楽しかった」と嬉しそうに話していた。
TBS「ザ・ベストテン」のテーマ曲をはじめ、NHK連続テレビ小説「わかば」や、フジテレビのアニメ「トム・ソーヤーの冒険」、福島・新潟競馬場のファンファーレなど、幅広いジャンルに音楽を提供した。編曲家としても活動し、谷村新司(71)のヒット曲「昴―すばる―」を手掛けた。
私達の世代で、服部克久氏の音楽を全く知らない…という人は、恐らく居ないと思います。
作曲家、服部良一氏の長男で、アニメの主題歌からベストテンのテーマ曲、映画音楽、歌謡曲の編曲等、大変に幅広い活躍をされた方です。
個人的に印象に残っているのは、新世界紀行のテーマソング「自由の大地」です。あの流麗かつ雄大なメロディーは、自然の持つ豊かさ、暖かさ、そして時に牙を剥く厳しさを思う存分表現しており、世界の様々な国の自然、文化や風習を紹介する番組内容を実に華やかに彩ったものでした。
新世界紀行を観て、そして最後にミュージックフェアを観て日曜日も終わり…コレが20代初頭の私の日曜の夜の定番でした。
その雄大さという意味では、谷村新司の「昴」にも見て取ることが出来ます。
もう少し若い今30代位の方だと、小林亜星氏と争われた「記念樹事件」も印象に残るところでしょう。
現在、こんな風にオーケストラを意のままに操り、雄大な音楽を奏でる人が日本に残っているでしょうか?
幸い息子さんがいい仕事をされていますが、子供の頃から当たり前に接していた服部氏の音楽…そう思うと、つくづく残念です。