キューバ2017 バスでモロ要塞へ…
ハバナのバスは、一回の乗車につき1CUP(4円程度)と大変にリーズナブルな価格で乗れますが、今までソレを使用することは有りませんでした。
何故か?というと、英語が通じない上に、ロクなルートマップが無いからなのです。
路線図は、画像の様に本当に路線図でしか無いので、ロードマップとの位置関係がイマイチハッキリしない上、バス停が何処に有るかも、余所者には大変に判り難いのです。
今回、対岸のモロ要塞に行くのに、初めて路線バスを使いました。取り敢えず上の地図から、P8かP11に乗れば、海底トンネルを通って対岸に行ける…という事は予想が付きます。
正直、そのバス停を探すのも一苦労でした。宿の人に取り敢えず場所だけは聞いて行ったのですが…。
対岸にのモロ要塞に行くには、海底トンネルを渡って行くのですが、P8のソレっぽい表示のバスに乗った所、全く反対方向に行ってしまいました。
− 反対側の終点からの景色
何処に行ったら戻るバスに乗れるのか…標識も当然ありません。すると、中学生位の少年が、流暢な英語で教えてくれました。彼は南アフリカから来たということでした。
バスは結構頻繁に来る様で、程なくして次のバスが来ました。しかし、どうも室内にブレーキの焼けた様な臭いが充満しています。ソレが暫くすると煙を吹き出しますが、お構いなく運行されていきます。右後輪近くの席に煙を巻き上げていて乗客も大騒ぎ…それでも運転手はお構いなしで、結局元の場所まで、そのバス出戻りました。
次は、地図を見せて、行き場所を聞いた上で乗ったら、問題なく着くことができました。当然英語は通じませんが…。
これだけ貧しい国の割には、海底トンネルが有ったり、道路も予想外にシッカリしていたり、この辺りからも、かつての繁栄を窺い知る事ができます。
対岸まで行き、一番最初のバス停で下車すると、遥か彼方に見えるモロ要塞に向かって歩きます。
正直、この小さな島に、こんな壮大な城壁が有るのには驚きました。建設は1589年と古く、ハバナ港の入り口に位置し、かつてはイギリスとの壮絶な戦いに耐え抜きました。
今は静かで平和な海に臨んだこの場所も、かつては海賊相手の激戦区だったのです。
それが現在は、観光客相手の露天で賑わっています。
人がやっと一人通れる様な広さの通路を通り、中に入ります。それにしても、何故にスペイン風の建物は、この様に通路が異様に狭いのでしょうか?
6CUCを払って入場します。
全てが強固な石垣で囲まれています。
アチコチに配備された、朽ちかけた大砲が、かつての激しい戦闘を物語っている様です。
カリブ海に向けられて設置された大砲…かつては、この穏やかな水平線の向こうから、イギリスの船団がこの地を襲ってきたのです。
この小さな島に、これだけ強固な要塞を作ったということは、やはりそれだけ重要な拠点であったのでしょう。
対岸のハバナを向けても大砲が並んでいます。
向こうに見えるのが、ハバナの市街のヴェダド地区です。
午後3:40、カリブ海はただただ静かでした。
コレだけ都市に近い割に、船が少ないですね…。
バス停までの道…やはりこんな車は、どんな景色にも似合いますね。
ようやく見えてきた帰りのバス停…。
しかし、この時も待ち時間は非常に短く、北米では非常に優秀と言われるバンクーバーよりも頻繁にバスが通っている印象を受けました。
バスから見る、海底トンネルの入り口。
私は余り史跡のような物には興味ない方なのですが、ココは余り観光地化されていない事もあり、好感が持てました。
交通費もバスで片道1CUPと非常に安く、しかもバスも頻繁に走っているので、交通の便も悪く無いと言えるのですが…それでも情報の乏しい上に英語の通じないハバナのバスを使いこなすのは、結構難しいと思いますね…。