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【AFP=時事】物理キーボードを採用し、かつて政治家や実業家の間で人気を博した携帯電話「ブラックベリー(BlackBerry)」の多くが、基本ソフト(OS)の更新打ち切りに伴い、4日から正常に動作しなくなる。
開発元のカナダ・ブラックベリー社は先月、旧モデルの端末が使用するOSの「EOL(サポート終了)」を発表。対象となるバージョンは「7.1」以前のOSや「10」のソフトウエア、「PlayBook OS 2.1」以前のOSで、今後はデータ通信や音声通話などが正常に機能しなくなる。ただし、中国の家電大手TCLが設計し2018年に発売された「BlackBerry KEY2」など、米グーグル(Google)のOS「アンドロイド(Android)」を搭載する端末は影響を受けない。
ブラックベリーは2000年代後半、主にビジネスパーソンの間で人気のピークを迎えたが、その後登場した米アップル(Apple)の「iPhone(アイフォーン)」などのスマートフォンに取って代わられた。サポート終了の決定により、携帯電話の一時代が幕を閉じることになる。 バラク・オバマ(Barack Obama)元米大統領は愛用者として知られ、2008年に大統領に選出された後も、使用の継続を希望。警護チームはデータ保護のため、基本的な機能だけを搭載した特別モデルを用意する必要があった。
日本では余り馴染みが深くはありませんが、ブラックベリーと言えば、特に北米では、スマホの元祖とも言える存在でした。
2005年、当時ニュージーランドに住んでいた私が北米を旅行した時、街でビジネスマンが使っているブラックベリーが非常に新鮮に見えたものでした。当時のニュージーランドでは、やっと携帯にカメラが付き始めた…という感じで、ネット接続すら夢のまた夢という具合であっただけに、正に衝撃的ですらあったのです。
そんなスマホのパイオニアも、iPhoneには全く太刀打ちできず、既に独自開発を中止して久しく、正に風前の灯といった状態でした。
まあ、今回の対象になる機種を現在、現役で使っている人は殆ど居ないとは思いますが、あのブラックベリーが・・・と思うと、感慨深いものがあります。