パリの滞在後は、ドイツの首都ベルリンに向かいます。
ヨーロッパ内で移動するには、一番手頃なのが長距離バスになります。そのバスも、国によって色々あるので、特にこうやって国境を超えたバスを使う場合、便利なのが、GOEUROというサイトです。
コレだと、日にちと行き先を入力すれば、適切なバスを選んでくれますので、各国のバス会社を検索して・・・という手間が省けます。
今回は、 Eurolinesという会社を使うことになります。
バスターミナルは、宿から地下鉄で一本で、駅と直結しているものの、どうもガランとしていて、イマイチです。
夕方7:30にパリを出発しました。
大都市パリとは言え、30分も走ると、本当に何もない所に出ます。
しかし、パリの郊外で驚いたのが、兎に角広大な農地が何処までも続くことです。まるでアメリカの様に…。いえ、寧ろアメリカよりも何もない様に見える位でした。
アメリカだと、窓際に張り付いて、結構写真を撮ったりするのですが、正直そんな魅力は感じませんでした。
日没は9:40頃…随分と日が長いものです。
後はひたすら薄暗い中を走るばかりです。丁度眠気も襲ってきます。
11:30頃、ブリュッセルに到着しました。辺りは一面の暗闇…知らぬ間に、国境を超え、隣のベルギーに入っていたのです。そこで乗客の入れ替わりがありました。
更に北上し、ベルギー北部のアントワープで再び乗客が入れ替わり、その後、オランダ南部を横切り、午前2時、ドイツ国境に到達します。
ここで、バスの中に警察官が乗り込んできました。「入管」ではなく、Polizei…つまり「警官」なのが不思議なところでした。
そこで初めてパスポートの提示を求められるのです。今までベルギー、オランダと国境を超えてきたにも関わらず、初めて…。
警官が一人ひとりパスポートを確認して行きます。そして、人によっては、色々質問されたり、パスポートを車外に持っていって確認作業を行う等していました。
そして私の所に来たのでパスポートを出した所、ソレを手に取ることもなく、完全に素通りされました!!
そんなに信用出来そうに見えたんでしょうか?
やはり見ていると、アフリカ系、中東系に対して厳しいのは、明らかでした。
ユーロ圏内ではかなり厳しい…というか唯一?のドイツですらコレです・・・。
しかし、特に誰一人として引っかかる者もおらず、無事国境を通過します。アメリカのソレを知っていると、本当に拍子抜けでした。
そして、再びバスがベルリンに向かって走り出します。
4:30には、辺りが明るくなり始めました。初夏のヨーロッパは、カナダよりも日が長いのです。
6時前にハノーバー、10時半にポツダム、そして、10時50分、約1時間遅れでベルリンに到着しました。
ベルリンに到着して最初に驚いたのが、バスターミナルにあるホットドッグスタンド?が非常に安いことでした。
本来、この様な場所は、観光地価格で割高なものですが、大変に良心的な価格です。
そして、バス停で道を聞いた職員が全く英語を理解しなかったこと…かつてはフランス人は…なんて言われたものでしたが、今回の旅を通して、寧ろドイツの方が英語が通じない?という印象を持ちました。
駅までは何とかなったものの、コレ以降も苦しめられ続けたのが、ドイツの駅の表示の分かり難さでした。
駅で地図を見せながら質問した所、この方達も、一切英語は分からず、ドイツ語で丁寧に教えてくれました・・・。
一回乗り換えが有ったものの、何とか無事に宿にたどり着く事ができました。
トータル1000キロ、15時間のバス旅行となりました。料金は60ユーロと、1000キロの距離を考えると、十分にリーズナブルだと思いました。
あの蒸し暑かったパリよりは幾分涼しい様です。
街並みは、新旧入り交じっているという印象で、パリ程統制の取れた街では無い様です。