モンパルナスタワーは、1972年に完成したパリ市内唯一の高層ビルです。
旧モンパルナス駅の跡地に建てられたものですが、余りにも周囲の景観にマッチしないと、非常に悪評の高い建物なのですが、同時に、ココの最上階は、「パリの景色が最も美しく見える場所」でもあるのです。
パリで最も評判の悪いビルが、パリの景色が最も美しく見える…何とも皮肉なものです。
翌日の予報が余り良く無かったので、雲が多いものの、夕方、出かけることにしました。
Google Mapでルートを検索して行ったのですが…どちらかというと、ビルよりも、その周辺の街の雰囲気を楽しみたかったので、検索をモンパルナスタワーではなく、単にモンパルナスで行ったのです。
どうせ、あんな高い建物、何処からでも見えるだろう…ってな具合で…。
コレが大きな失敗でした!写真でも分かる様に、パリには高層ビルこそ無いものの、平均的な建物は結構な高さがあり、しかも隙間なくビッシリと建っているので、59階建てのモンパルナスタワーでも、本当に近くまで行かないと、分からないのです。
WiFiを使えるような店も周りには無く、結局何となく人が居そうな、より栄えていそうな方向に向かうことで、何とか辿り着くことが出来ました。
この日も殺人的なくらいに蒸し暑い日でした。
そしてモンパルナスタワーへ・・・入場料は17ユーロでした。セキュリティーチェックを受けてから、エレベーターで最上階まで行きます。
やはりパリの景色は、例えばニューヨークやシカゴなんかと比べても、全く趣が異なります。
背の低い建物がビッシリと、しかも碁盤目ではなく複雑な格好で並んでいます。何となくパリの区画は、三角がベースになっているのでしょうか?
重い雲に覆われた蒸し暑い夕暮れ…こういう日こそ、夕日には最適です。パリの幻想的なパノラマを押さえることができました。
幻想的な日没です。少しフォトショップを強めに掛けてみました。
10時頃から5分間、エッフェル塔はイルミネーションの点滅で包まれます。
街全体に灯りが灯りました。パリの最も美しいパノラマを堪能頂けたでしょうか?
かつてエッフェル塔は、パリで最も醜い構造物として批判されたのは有名な話しですが、今日となっては、やはりコレが良いアクセントになっています。
反面モンパルナスタワーは・・・やはり外から見るよりも、この中からパリ市街を拝むには最高の場所だと言えるでしょう。エッフェル塔込みの景色が観られるという意味で…。
こうやって夜景を撮っていて思いましたが、やはりオリンパスE-M10の様なマイクロフォーサーズは、手軽で良いですね。
当然この様な場所では、三脚使用は禁止されています。より大きな一眼レフを持っている人達は、この場合、ISOをガンガン上げて手振れを防ぐ以外に方法が有りませんが、大きいフォーマット程、手振れにはデリケートになるのです。
マイクフォローサーズでは、コンパクトで上質な単焦点レンズが揃っている上に、テーブル三脚で十分に役に立つんですから、ある意味、夜景には非常に手頃なシステムだと言えるでしょう。